監督 | 松村克弥 |
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脚本 | 松村克弥 |
製作 | 大映映像 |
製作総指揮 | 池田哲也 |
出演者 | 角田英介、鈴木亮介、家富洋二 |
最初、和物ということで敬遠していましたが、最近一気1~3を見直してみました。
かなり面白い。正直、時代は90年代ということもあり、『ギニーピッグ』の焼き直しかと思ってたら、やあー重い、重い、濃い、濃い
とはいえ名作です。
はじめ何の接点のなかった学生3人がひょんなところから関係を深めるところからストーリーは、始まります、
一人は飛行機整備士を目指し、面接予定の学生、一人は、大学を目指し模試にあけくれるひょうろくだま(受験生です、DVDパッケージになってる彼ね)そして最後の一人は親の金で優雅にくらすぼんぼん
そんな3人が踏み切りで偶然一緒に。変質者が女子高生を惨殺したことから一致団結、絆を深めます。ちなみに変質者はもとたけし軍団『サード長島』です。
(このシーン結構ひどいので、自分的にはここでしばらく完結してましたよ)
そして犯人逮捕に貢献したことに乾杯。ぼんぼんの家に集まり祝杯を挙げます。すっかり盛り上がった三人は、それぞれの彼女を連れて乱交パーティーの約束をします。
とはいっても誰一人彼女がいない・・・・。うーんなんでそんな提案を。とここまでは不穏な要素がないのですが・・・このままいくわけがないのがこのシリーズ。映倫で暴力シーンの削除命令が出たくらいですから
彼女のいない三人は七転八倒。ほんぼんはそれなりの女をひっかけるものの、鼻にもかけてもらえない。のらりくらりかわされて、童貞ばれの上、手錠で鉄さくに監禁されズボン脱がされるという屈辱。もう一人の受験生は目当ての女を、見るからにオタッキー(いかにも協力的な善人にしか見えない)、に紹介してやると言われテンションアップ。ところがその女、オタッキーの遊び友達で『適当にあしらってやれ』との提言。それを耳にしたひょうろくだまは、すっかり意気消沈。
さして飛行機整備士見習い。彼がこの作品のキーパーソンになるのですが、唯一彼女ができかけ、すっかり彼女と意気投合。夜景がきれいだ、こんど箱根にツーリングしようとかごく健全なカップルの会話(ここほんと和みます。オールナイトロングじゃないもの見てるような気分でした。)
ところが絶対ハッピーエンドにならないのがこの映画。お約束のとおり、帰宅途中不良少年に襲われ(今までの流れから女の仲間かと思ってた)彼女はレイプ、あげくアキレス腱まで切断される暴挙。当然飛行機整備士見習い奈落のどん底
そしてまたぼんぼんの家に集まる三人、もう全員やけのやんぱち。ぼんぼんはライフルを取り出し、これなら2人や3人簡単に吹っ飛ぶと危ない発言。もちろん飛行機整備士見習いはあの不良グループに復讐することで頭がいっぱいですから
やる気満々。
そしてライフルをかかえ、不良のアジトへ。どーも不良は不良でいろいろヒエラルギーがある様子。仲間の一人が暴行されてるシーン(仲間じゃないのか?)そこでお三方乱入。まず全員をおどし、一箇所にかため前面降伏状態にするものの、不穏な動きををした一人を、一番ひいてた筈のひょうろくだまが発射、頭砕けて絶命、もうこのとき三人組はテンションMAXです。
そのうちまた一人が逃亡、飛行機整備士見習いが追って射殺。もどると二人は何をへましたか人質状態。銃を捨てろと命令されるも、もう敵、味方関係なく銃発射。また二人絶命(ぼんぼんは流れ弾当たったようだけどたぶん絶命してるような)
そこであのぼんぼんをからかった女登場。ライフルで脅し、レイプ。このシーン深いな、単なる暴力シーンなんだけど、ほんとは彼、童貞喪失の相手として選びたかったのは始めてできかけた彼女だったはず、完全に復讐のための暴行で見てて切ない。エロを感じる要素は全くないです。ほんと機械的。そして女にまったく同情できない。
そして壊滅的な状態で終焉を迎える。
正直、最初の女子高生惨殺が見所でそのあと、ここまでの展開があるとは思ってなかった。あれだけのシーンが単なるつかみとはやるなあ
ところで時代背景なのか『言っとくけど』が頻繁に使われる、はやってたのかなあ。
そしてラストの音楽がわざと軽い余計陰惨さが際立つ演出。オープニングの飛行機のシーン、なんかの象徴なのかな。
1992年作品