シュラム 死の快楽


監督 ユルグ・ブットゲライト
出演 フローリアン・ユエルナー
   モニカ・M


今日の俺は汚れているが
明日の俺はただのゴミだ

ある連続殺人犯のモノローグで幕を開ける

シュラムとはリップスティック・キラーと呼ばれた
連続殺人犯、主人公の名前だ。

ヒロインの名はマリアンヌ
ネクロマンティック2の主人公を演じたモニカ

死の香りが
似合う美女である。

床に鼻血を流しトランクス姿で倒れこむ男。
映像が逆回転し男の時間が巻き戻されて行く。

来客の男の首をかっさばき、
女を撲殺し死体に
口紅を塗りつける。
壁に飛んだ血痕を消すため
ペンキを塗っていたところ脚立を踏み外し
頭を打ち付け死を迎える。

隣室から聞こえるセックスの声に

ダッチワイフ相手に腰を振る孤独な主人公

歯科医で目玉をくり抜かれる。
歯をむいた女性の陰部が付き纏う。
頭が裂け脳みそが剥きだしになる。
片足が切断されている。

現実と妄想が交差し
混乱した男は自らの陰茎に釘を打ち付ける。
血で染まった下着姿のシーンが幾度となく差し込まれ
時系列を混乱させてゆく。

マリアンヌに睡眠薬を飲ませ
眠っている彼女を罵倒しながら自慰を行う。

相変わらずバイオリンの音が鳴り響き
その作品から死の臭いしかしない監督
ユルグブットゲライト
死の三部作の最後の作品である今作がもっとも難解かつ
閉塞的かもしれない。
男性のオルガスムスは死の象徴と言われるが
彼の描く死もセックスとは切り離せない。

ラストはヒトラー姿の女が拘束されたシーンで幕を閉じる。
なんのメタファーなのだろうか

1993年作品

追記
ネクロマンティックが当局よりフィルムの焼却処分を命じられた
というが本当だろうか。
特典映像のメイキングを見た限り、非常に楽しそうに撮影しているのだが。


71y+iH1P54L._SL1091_


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