ソドムの市_HDニューマスター版
監督  ピエル・パオロ・パゾリーニ
出演  パオロ・ボナッチェッリ, ジョルジョ・カタルディ, 
          ウンベルト・パオロ・クインタヴァレ,アルド・ヴァレッティ, カテリーナ・ボラット

イタリア映画界の巨匠、ピエロ・パオロ・パゾリーニ
群を抜けて知名度の高いこの作品から
ドイツ三大鬼畜監督、ユルグ・ブットゲライト、オラフ・イッテンバッハ、アンドレアズ・シュナーズ等を思い起こさせるが
実はそんなことはなく、非常に美しい画を撮る監督で「王女メディア」を筆頭に
その映像の美しさにため息がでる。

この作品がベクシンスキーに類似した殺害理由により遺作となるとは
監督自身も思っていなかっただろう。

時は20世紀戦争に負けたイタリア、ファシストたちの手により傍若無人な行為がくりひろげられる。
地獄の門、変態地獄、糞尿地獄、血の地獄の4章から成り立っており
筆舌につくすシーンがこれでもかと繰り広げられる

四人の暴君たちを中心にストーリーは進み
食糞、同性愛、子供たちに対する血の暴力と胸にこみあげてくるようなシーンが続く
その反面映像は非常に美しく、いわゆるグロ映画とは一線を画す。

これをグロとみるか、芸術作とみるか

ちなみに監督の殺害した犯人は同性愛行為をせまった青年とされているが
この作品にご立腹したネオファシストではないかという説もある。

自分は後者だと思っている。


1975年作品

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