あやかっている。
パニックを起こす。
これでは、評価が低いのも当然だろう。
それでは最凶クラス2連発いってみましょうか。第一弾『Fred Vogel's august underground』。本タイトル、今までも持ってちゃいけない作品を数々紹介してきましたが、これは最も箪笥の奥に隠したほうがいい作品です。(ある意味見つかるとエロビデオより親に心配されます。)といっても言うほど知名度高くないか、これ。どういう経過で世に出たのか詳細は不明ですが、この作品はシリーズものの第一作目でして、このあと2作品リリースされます。(コンプリートしているのってどうなのレベルのえげつなさ)。映像はピックアップ静止画を見ていただければわかるように、意図的にひどく劣化させています。またこの主人公ピーターという男の友人がカメラを振り回すので、カメラ酔いがひどいです。おおまかにいうと何の関係もない一般人宅に入り込み、やりたい放題暴力の繰り返し、結果死んじゃったという、美学のかけらもない内容のセミスナッフです。ストーリーは無いに等しいんですが、まずはローラという女性を監禁している地下室のシーンから始まります。ここが一つ目の見せ場です。有無を言わせず拷問します、殺します、このくりかえしがこの作品の肝ですが、ローラの乳首の1つを切り取り、半死半生の目にあわせひどいことなってます。死体に蛆はたかるわ、風呂場で誰か死んでるわで血まみれ映像がオレンジ色って初めて見た。
その後唐突に車ででかけた二人。ピーターがちょっとあれな女性ヒッチハイカーを拾います。このへん悪魔のいけにえのオマージュなんでしょうか。とってつけたようなエロシーンの後、ピーターらはヒッチハイカーを殺し道路の脇に投げ捨てます。さらに二人はコンサートに出かけ、その後家に戻ってローラが死んでいるのを発見します。描写が雑なのでほんとこんな感じです。
屠殺場を見学し(ラスト・ハウスにも出てくるねこんなシーン)、墓地を訪れるなど、脈絡のないシーンの後(おそらく尺稼ぎでしょうが)、ピーターは老婦人を殺害し、逃げ出します。その後、2人はコンビニ店員を刺して、買い物客に乱暴を働きますが、警察のサイレンが近づいたため、その場を去ります。その後、2人は、タトゥー・パーラーを訪れます。(なんか思いつきの連続)彫師がピーターにタトゥーを彫り終えると、彼と彼の双子の兄弟はピーターらによって監禁されます。タトゥーアーティストは、肉包丁で脚を切り取られ、ハンマーでぶち殺されます。このシーンかなりしつこく二つ目の見せ場なのでしょう。それにしてもシーンのつなぎが雑だなあ。字幕なしはきついわ。
さらにストーリーは進み2人は娼婦と薬物遊びをしています、そしてそのうち1人とセックスをしますが終わると、カメラマンは地下室からピーターを呼び、ハンマーで彼女を殴りつけって結局殺すのね。
そしてエンドロール。
大雑把にいうと、誰かを殺し、仲間とふざけあう、そしてまた誰かを殺すの繰り返し。なぜかあちらのグロってゲロとセットらしく、やたら人にゲロをかけます。(ドイツ映画ではそれがメインの作品があるくらい)、ゲロとブタの死体ってほぼ必ずといっていいほどセットででてきますが何かの象徴なのでしょうか。
こんな中身のない映画この後、mordumとpanacheが控えてるかと思うと頭痛くなってきた。おまけにチャプターきってないという、こだわりなんだか、雑なんだかわからん演出のおかけで見づらい、見づらい。
まあホームビデオ設定なので、だらだらフィルム回してるからシーンチェンジは唐突、チャプターなしということなんでしょうが。
といってもゴア度が倍倍方式で加速していきますので乞うご期待。ってありがた迷惑か
2001年作品
邦題で半分は損をし半分は得をしているこの作品。その名も変態村。(どちらかといえば狂人村?)このタイトルじゃなきゃ、ほぼ無名のベルギー人監督映画、スルーされるのがオチでしょう。(原題はCalvaire、ラテン語でゴルゴダの丘、あのキリストが処刑された丘のことだそうです。)
主人公は若干性格に難ありの三流歌手マルク
おまえのほうが変態だろうといわんばかりの衣装で、老人ホームの慰問ライブを行います。
ライブを終え、楽屋に訪れた老婆。とまどいながも適当にあしらい次の街への出発の準備に取り掛かります。ただ問題なのは、男女問わずもてもて設定の主人公。この男ベルギーでのもてスタンダードなのか???
まあ罰があたったとは言わんが、道に迷いその上バンまで故障させてしまうマルク。迷い込んだ村こそいわゆる変態村。いい感じの老人バルテルに救われるが 災難の始まり 。
『変態村』の名に恥じぬ住民バルテル、彼にはマルクが村から逃げた妻のグロリアに見えるよう。
絶世の美青年でもない彼はどう見てもそう見えません。
のちに女装させ頭を丸刈りにしても、そう見えるのだから、彼には違う世界が見えているのでしょう。
翌朝、マルクはバルテルが車の中を荒らし、その上バンを破壊しているところを目撃します。これはやばすぎます。当然逃げだそうとしますが、車は故障するわ、道には迷うわこの時点でバッドフラグがたっています。いわゆる朝チュンで表現されますが、マルクは彼のものになったようです。あー朝日がまぶしい。翌朝バルテルがクリスマスツリーを採りに行き『逃げようとしたらこの斧でたたき殺してやるはははは、』と微塵も笑えない冗談をよそにマルクは逃亡を計ります。簡単につれもどされるのですが・・・
妻が帰ってきたと思い込みハイテンションのバルテルは、マルクを納屋に磔にし、村の酒場へ現れて「彼の妻」が戻ってきたと豪語します。村人はめったに村へ来ないはずのバルテルの異常を察っしますがそこは変態村、バルテルが去るとピアノで不協和音の曲をかき鳴らし、バーにいた男たちが奇妙な踊りを踊りだします。
そして、ことの真偽を確かめにいった村人に一応女役のマルクさん。輪姦されてしまいます。
とにかく村人全員がマルクを美女にみえるのが『変態村』の所以か
マルクは村を脱出し、追ってくる村人から逃げだします。パッケージにもなっているはりつけ死体をくぐりぬけ、底なし沼を通り抜けると最後まで追いすがっていた村人が足を踏み外し沼に飲まれます。村人はマルクに 『愛しているか』と問いかけます。そして『愛している』と答えるマルク。同性愛であっても納得できるエピソードがあるならいざ知らず。へんな服はきせられるは、髪は丸刈りにされるは、板に打ち付けられるは、真実の愛とは的な裏テーマもないし、そんなとこでやさしさみせるキャラでもないんだよねー。地味にクズヤロウだし。
と一度みりゃもういいやの本編を上回る狂気の特典映像、短編作『ワンダフル・ラブ』おそらくこちらが好きな人が多いのでは。ねじのはずれまくった傑作です。狂気度では負けず劣らず、いやこっちが上か。あるアパートに一人で暮らす孤独な中年女。
誕生日らしく、部屋を飾り立て、男性ストリッパーを調達します。そこは仕事、ひととおりのパフォーマンスを終えギャラを要求します。ところが女ときたらケーキの作り方がどーの、イタリアのゴンドラがどーの、話しをはぐらかしなかなかギャラを払おうとしません。きれる男。ゆうに事欠かいてケーキ食ってたフォークで男ののどを突き刺します。血を噴出し絶命する男。最初勢いで殺したのかと思ってたら、後で見返すと殺す気でやってます。刺した後なぜか笑いを押さえられない女。
その後、男の死体と恋人同様の生活をする女。
すっかりラブラブ気分。いつも一人分の牛タンも今日は二人分。
肉屋の主人もあきれ顔で、あまりのめりこむなと忠告します。ってこの肉屋の主人本編のバルテルに見えるんだけど、勘違いかな。
そこで奥から使用人を呼び、牛タンを用意させるバルテルもとい主人。この使用人がまた・・・・アルピノの上、坊主頭が歪んでるという謎設定キャラ。そのうえ一度聴いたら忘れられない『マダムの歌』、見とれる小僧(って見とれる要素はないのですが)に、はりせん一発。もうなんだか、一応ギャグシーンなのでしょうか。二人分の牛タンをいそいそ料理するマダムもとい、狂女。ちなみにこの牛タン普通の日本人なら想像できない様相を呈していまして、まんま、牛の舌。切ってもいなきゃまして焼き肉屋ででてくるような形状もしていません。死体と二人向かい合わせで楽しいディナー。当然支えがないで、男は倒れこみます。その様子を楽しそうに見る狂女。ある意味『ネクロマンティック』より飛んでます。そうはいっても相手は死体。当然倦怠期が訪れます。(倦怠期というのか・・・)
肉屋の主人に相談するわ、ストリップ譲呼ぶは周りの想像をはるかに超え、狂気は度を越えていきます。
そして、そこでばったり肉屋の小僧さん。
今度は僕が配達しますよと・・・・。
新しい獲物をみつけたのか、死体の後始末を始めます。
悪臭がすごいと苦情がはいり、またキャラの濃い管理人が部屋を訪れます。あまりの悪臭に逃げ出す管理人。
その後いそいそと肉の包みを抱え訪れる肉屋のアルビノさん。さては彼はどうなってしまうのでしょう。
というところでラスト。優雅なフレンチポップで幕が閉じます。
2004年作品
それにしてもこの主演女優。あのムカデ人間2すら超えるキャラクター。ほかに出演作あるのかな?
出演: デヴィッド・ブランドン, バーバラ・クピスティ, ドン・フィオーレ, ロバート・グリゴロフ
監督: ミケーレ・ソアヴィ
ミケーレ・ソアヴィ監督の80年代臭が充満する傑作。
ダリオアルジェントの秘蔵っ子。マリオ・バーヴァ、ルチオ・フルチ等、マカロニホラーの正当な後継者です。
といっても最初の劇中劇、フクロウのお面をかぶり、ダンスバトルを繰り広げるシーンが
ダサすぎて一度挫折します。しかし一人目の犠牲者がでるところから俄然面白くなりますが。
ホラー映画の基本を踏襲しており、意外ときっちり作ってあります。
ホラー映画のお約束
その1 警官が使いものにならないというか間抜け。
その2 ドアを閉めてもなんの防御にもならない、ドア越しにぐさり。
その3 拳銃が最強の武器にならない、かならず効果がないか、落とします。
この辺の基礎はしっかり押さえてあります。
舞台はあるミュージカルの練習シーンから始まります。
マリリンモンロー風の衣装の女がサックスを吹き、それにあわせ、フクロウ仮面の男が登場する。そして変な創作ダンス。くどいようですがほんとダサいです。私はここで一度くじけました。
プロデューサーとスポンサーとの意見の相違、主演女優の葛藤等よくある設定で始まり、惨劇の世界へと扉が開かれます。犯人はフクロウ仮面の男らしいのですが、本来の役者ではない人間が中に入っているらしい。
劇場に取り残された出演者が監禁され、
劇場内で犯人との行き詰まる攻防。この辺のスピード感はすばらしいです。
床に半身がうまり、ひっぱりだして助けたと思ったら、下半身がなかったとか、ドアをしめてとりあえずやり過ごしたとおもったら、ドア越しに刺し殺されるとか、なかなかテンポよくグロシーンが続き、最初の狂言回しにしか、見えなかったフクロウが立派なシリアルキラーとして襲い掛かってきます。次々と血祭りにあげられる出演者たち。
そして一仕事終えたフクロウ男は死体を舞台に並べ壮観なシーンを満喫します。
(ここで死体の一人が瞬きをするという、大失態をやらかしますが、後のリマスター版では
修整されているようです。)
ただ感心するのが、時代背景ももちろんあるんでしょうが、CGではなくスタントによる演技。フクロウ男が高い足場から腕一本でぶら下がるシーンがあるのですが、実際にぶら下がっているらしく、筋肉の動きからその高さが伝わってきなす。たぶん高さ的には2~3mくらいでしょうが、非常にリアルです。そう考えると過剰なCGも考えもんです。このシーンだけはフクロウ男をかっこいいと思っちゃいました。
最後は死体を並べて悦にいってるフクロウにドラム缶の火を浴びせて勝利となるのですが、いかんせんここの後のエンディングにいたるまでの処理がまずい。まず犯人の動機が明確じゃない。というか犯人の正体が本編初登場の人物。ままホラー映画にはよくある展開なのですが、中途半端に犯人の背景を説明しちゃってるので若干消化不良ぎみ。
犯人は精神科に入院していた人物。見直すまで動機忘れてましたが。
ジャーロお得意の唐突な犯人
その他有名どころと比較すると、スポットの当たらない作品ですが、一見の価値ありです。
1986年作品
yakiimo